KiCadで基板を作る

オープンソースの回路CAD「KiCad」を利用した回路設計や基板製作などを紹介します。


【プロフィール】
iw回路設計
KiCadで回路設計や基板設計をしたりしています。 https://iw-circuitdesign.net

前回は盛り込みたい内容を色々と挙げてみましたので、これらを考慮して仕様を考えていきます。

基板概要

  • パワーLEDを使用する
  • LED1個では物足りないので、1つは白色のパワーLED、もう1つはフルカラーのパワーLEDを使用することにします
  • 上記2つのLEDをATtiny85で制御する(明るさ、点灯ON/OFF)
  • タクトスイッチを1つ設けて、押すごとに点灯状態の切り替えを行う

使用マイコンATtiny85-20PU(8ピンDIPタイプ)
      (参考)http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-09573/
ATtiny85

使用LED1W白色パワーLED(OSW4XME1C1S-100、アルミ基板付き)
     1WフルカラーLED(OSTCWBTHC1S、アルミ基板付き)

     (参考)http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-03709/
         http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-07233/
白色LED
フルカラーLED

電源

  • LED電源電圧   :単4電池×4個=約4.8V
  • マイコン電源電圧 :3.3V (3.3Vレギュレータを使用)
  • 今回は電源スイッチは設けないことにします。(電池を入れたら電源ON、LEDの点灯ON/OFFはマイコンで行う)

LED電流

  • 白色パワーLEDの方は標準350mA
  • フルカラーLEDの方は標準150mA
となっておりますが、実験で点灯させてみたところ、制限抵抗が100Ωくらいでも割と明るい感じでしたので50mA〜100mAくらいになるように考えることにします。 
点灯実験2


  • LED電流=(LED電源ーLED順電圧)/電流制限抵抗  ですので

電流制限抵抗=(LED電源ーLED順電圧)/LED電流
      =(4.8Vー3V)/50mA = 36Ω (LED電流:50mA、LED順電圧:3Vの場合)
      =(4.8Vー1V)/50mA = 76Ω (LED電流:50mA、LED順電圧:1Vの場合)
      =(4.8Vー3V)/100mA = 18Ω (LED電流:100mA、LED順電圧:3Vの場合)
      =(4.8Vー1V)/100mA = 38Ω (LED電流:100mA、LED順電圧:1Vの場合) 

上記計算より、順電圧や電源電圧によって左右しますが18〜76Ωの範囲内が良さそうです。

電流制限抵抗

今回はひとまず、ほどほどの抵抗値の 47Ω としてみます。

LED電流=(4.8Vー3V)/47Ω = 38mA(LED順電圧:3V)
    =(4.8Vー1V)/47Ω = 81mA(LED順電圧:1V)
47Ωですと、38mA〜81mAくらいのLED電流が流れると考えられます。

LED駆動回路

今回はマイコンから直接LEDを駆動するのは無理ですので、トランジスタかFETを使って駆動することにします。
LED駆動回路
手元にNchのMOSFETIRLML6344TRPBFTR、Vds:30V、Id:4A)があり、問題なさそうでしたのでこれを使用します。

(参考)http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-06049/
 

ブロック図

上記項目を踏まえて、全体の回路構成をブロック図にしてみました。
ブロック図


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