KiCadで基板を作る

オープンソースの回路CAD「KiCad」を利用した回路設計や基板製作などを紹介します。


【プロフィール】
iw回路設計
KiCadで回路設計や基板設計をしたりしています。 https://iw-circuitdesign.net

前回に引き続き、ライブラリを作成していきます。
ESP-WROOM-32のライブラリは作成しましたので、残りの
  • 定電圧レギュレータ「LT1963A」の回路コンポーネント作成
  • USB-シリアル変換IC「FT231X」の回路コンポーネント及びフットプリント作成
を行っていきます。

定電圧レギュレータ「LT1963A」の回路コンポーネント作成

LT1963Aはリニアテクノロジー製のレギュレータで、8ピンのSOパッケージ品を使用します。

フットプリントはデフォルトで用意されている「Housings_SOIC」ライブラリ の「SOIC-8_3.9x4.9mm_Pitch1.27mm」フットプリントが使えそうでしたので、これを使用します。

・使用フットプリント
LT1963フットプリント2


ということで、LT1963Aについては回路コンポーネントのみを自作します。
ライブラリ作成に慣れてくれば8ピンくらいのコンポーネントはそれほど苦労せずに作れると思います。

今回は下図のようにコンポーネントを作成しました。
作成方法は前回のESP-WROOM-32のコンポーネント作成と同じ要領です。
・LT1963A回路コンポーネント
LT1963コンポーネント
 個人的なこだわりというか好みなのですが、コンポーネントを作成するときは上記のように端子の機能ごとにまとめるようにしています。(今回のESP-WROOM-32コンポーネントに関しては例外ですが。)

こうすることで、回路図が書きやすくなったり、見やすくなったりします。 
ただ、多ピンのマイコンなどのコンポーネントを作成する場合、データシートを見ながらピン作成だけでも一苦労なのに、機能ごとにまとめようとこだわるとそれだけで小一時間くらいかかってしまうことが多いです。
これが回路CADの部品ライブラリ作成が面倒臭いと言われる所以なのかなと思います。

最近はDesign Spark の「PCB Part Libraryのようなライブラリ提供サービスなども出てきましたので、こういったものもうまく活用すると良いと思います。
・PCB Part Library(別ウインドウで開きます)
URL: https://www.rs-online.com/designspark/pcb-part-library-jp 


USB-シリアル変換IC「FT231X」の回路コンポーネント作成

続いて、USB-シリアル変換IC「FT231X」の回路コンポーネントも作成します。 
FT231XはFTDI製のUSB-シリアル変換ICです。
今回は「FT231XS」という型番で、20ピンSSOPパッケージのものを使用します。

コンポーネントは下図のように作成しました。
・FT231X回路コンポーネント
 FT231コンポーネント

USB-シリアル変換IC「FT231X」のフットプリント作成

では、フットプリントも作成していきます。

まずデータシートの寸法図を確認します。
FT231フットプリント1
 寸法をもとに各端子のパッドを配置します。
そしてパッケージのサイズに合わせてシルク表示を追加して完了です。
・FT231Xフットプリント
FT231フットプリント2
 

これでライブラリ作成は完了です。 

次 > 回路図作成
前 > ライブラリ作成(その1) 


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