前回からの引き続きで、ガーバーデータとドリルデータの出力を行っていきます。
または
仮にPTHのドリルデータのみで発注した場合は、NPTHの穴がない状態で製造されることになると思います。
web上からガーバーデータをアップロードできますので、上記のZIPファイルを選択してアップロードします。
アップロードが完了すると、簡易ビューアで基板が表示されます。
簡易ビューアは正しく表示されないことがあるようで、今回アップロード時は下図のように外形が変な形に表示されてしまいました。
不安にはなりますが、KiCadのガーバービューアで正しく表示されていれば問題ないと思います。
今回は下記のような基板仕様としました。
基板仕様を設定したら、購入手続きを行えば発注完了となります。
基板に不備がなければ、2週間程度で基板が出来上がって届きます。
なので、発注及び支払いを完了後は基板が届くまで待ちましょう。
次 > 基板完成(最終回)
前 > 基板発注(その1)
ガーバーデータとドリルデータの出力
ガーバーデータとドリルデータの出力はプリント基板エディタ上から行います。- メニューバーから [ファイル] > [プロット] を選択、またはツールアイコン上の「プロット」アイコンをクリック
または
- 製造ファイルウインドウが開きますので、出力フォーマット、出力ディレクトリ、出力レイヤ、オプション等を設定します。
- 出力フォーマット:ガーバー
- 出力ディレクトリ:前回作成したガーバーデータ保存用フォルダに設定
- 出力レイヤ:導体層(F.Cu, B.Cu)、シルク(F.SilkS, B.SilkS) 、レジスト(F.Mask, B.Mask)、基板外形(Edge.Cuts)
- オプション:「原点に補助座標を使用」にチェック(ここをチェックすると、前回設定した座標原点が使用されます。チェックしない場合は基板エディタの絶対座標で出力されるようです)
- 各項目設定後に「製造ファイル出力」ボタンをクリックでガーバーデータが出力されます。
次にドリルデータの出力を行います。
- 製造ファイル出力ウインドウの「ドリルファイルの生成」ボタンをクリック
- ドリルファイルの生成ウインドウが開きますので、各項目を設定します。
- 出力ディレクトリ:ガーバーデータ保存用のフォルダに設定
- ドリルの単位:mm
- ゼロの扱い:小数点フォーマット
- ドリルマップファイルフォーマット:ガーバー
- ドリルファイル設定:「PTHとNPTH穴データを一つのファイルにマージ 」にチェック(※)
- ドリル原点:補助座標
仮にPTHのドリルデータのみで発注した場合は、NPTHの穴がない状態で製造されることになると思います。
- 各項目を設定後に「ドリルファイル」ボタンをクリックするとドリルデータが出力されます。
ガーバービューアで確認
ガーバーデータとドリルデータの出力はできましたので、KiCadのガーバービューアで最終確認をします。- プロジェクトマネージャの画面で、ガーバービューア(GerbView)アイコンをクリックするとガーバービューアが起動します。
- メニューバーから [ファイル] > [ガーバーファイルを読み込む] を選択
- ドリルデータの場合は [EXCELLONドリルファイルを読み込む] を選択
- 任意のガーバーデータorドリルデータを選択 (ファイルはまとめて選択することもできます)
- 表示等を確認して設計通りである事を確認します。各層を重ねて表示してプリント基板エディタと同様に表示されていれば問題ないと思います。
- もし、ミスを見つけてしまったら面倒ですが基板エディタに戻って修正しましょう。発注後に見つけた場合はもう修正できないので、ここで見つかって良かったと思うようにしましょう。
ファイル名・拡張子の変更
スイッチサイエンスPCBへ発注するには、技術ガイドに記載されている通りにファイル名と拡張子を合わせる必要があります。- トップレイヤの名前:pcb_name.GTL
- ボトムレイヤの名前:pcb_name.GBL
- 表面のソルダレジスト:pcb_name.GTS
- 裏面のソルダレジスト:pcb_name.GBS
- 表面のシルク:pcb_name.GTO
- 裏面のシルク:pcb_name.GBO
- ドリルデータ:pcb_name.TXT
- 基板外形:pcb_name.GKOまたは.GML
- ファイル名と拡張子の変更が終わったら、「gerber」フォルダをZIP圧縮します。
スイッチサイエンスPCBで発注
実際にスイッチサイエンスPCB(https://www.switch-science.com/pcborder/)で発注を行います。web上からガーバーデータをアップロードできますので、上記のZIPファイルを選択してアップロードします。
アップロードが完了すると、簡易ビューアで基板が表示されます。
簡易ビューアは正しく表示されないことがあるようで、今回アップロード時は下図のように外形が変な形に表示されてしまいました。
不安にはなりますが、KiCadのガーバービューアで正しく表示されていれば問題ないと思います。
今回は下記のような基板仕様としました。
- 表面処理 : 鉛入り半田レベラー
- レジスト色 : 黒
- 銅箔厚 : 1oz
- 層数 : 2
- 最大外形 : 最大5cm×5cm
- 基板枚数 : 10
- 基板の厚み : 1.6mm
基板仕様を設定したら、購入手続きを行えば発注完了となります。
基板に不備がなければ、2週間程度で基板が出来上がって届きます。
なので、発注及び支払いを完了後は基板が届くまで待ちましょう。
次 > 基板完成(最終回)
前 > 基板発注(その1)