KiCadで基板を作る

オープンソースの回路CAD「KiCad」を利用した回路設計や基板製作などを紹介します。


【プロフィール】
iw回路設計
KiCadで回路設計や基板設計をしたりしています。 https://iw-circuitdesign.net

前回でフットプリントの配置と配線ができましたので、今回は基板上のシルク表示を調整していきます。

フットプリントを動かないようにロックする

いろいろとシルク表示などの微調整をしている際に、うっかり部品のフットプリントを動かしてしまうことがあったりします。

そうしたうっかりミスを少なくするために、フットプリントが動かないようにロックすることができます。

 

まず、「フットプリントモード」にした状態で、ロックしたいフットプリントにカーソルを合わせて右クリックします。

  • 右クリックメニューから「フットプリントをロック」を選択します。

こうすることで、フットプリントをうっかり動かしてしまうことがなくなります。

 フットプリントのロック

再度フットプリントを動かしたい時は、

  • 右クリックメニューから「フットプリントをロック解除」
で解除できます。


取り付け穴のシルクを非表示にする

3Dビューアで確認すると、取り付け穴のシルク「REF**」が表示されてしまっています。

これは特に基板に表示する必要がありませんので、非表示にしたいと思います。

 

「REF**」にカーソルを合わせて、右クリックメニューを表示します。

メニューから「テキストを編集」を選択します。
シルク非表示1

「フットプリントテキストのプロパティ」のウインドウが開きます。

ここで「非表示」を選択して「OK」をクリックします。

これで、シルク表示はされなくなります。

(エディタ画面上には灰色で表示されていますが、3Dビューアで確認すると表示されなくなります)
シルク非表示2

シルク表示の位置調整をする

部品番号など文字のシルク表示の位置調整をしたい場合は、動かしたいシルク表示上で「M」キーを押すと動かすことができます。

文字が基板外にはみ出ていたり、他のシルク表示と重なっている場合には見やすくなるように位置調整します。
  ・シルク位置の調整後
シルク位置調整

シルク表示の調整をする際は

おもて面と裏面の導体層レイヤを非表示にしておくとシルク表示が見やすくなって作業がしやすいです。
調整時のレイヤ表示

 

シルク表示の追加(文字)

基板上に名称など任意のシルク表示を追加したい場合があるかと思いますのでその方法を紹介します。

 

今回はおもて面にシルクを追加します。

レイヤ表示でおもて面のシルク「F.SilkS」を選択します。

次に右側のツールアイコンから「導体層または図形層にテキストを追加」アイコンを選択した状態で追加したい箇所をクリックします。

すると、テキストのプロパティが表示されます。

入力したいテキストと文字サイズ等を指定して「OK」をクリックします。

 シルク表示の追加1

基板上にシルク表示のテキストを追加することができます。
シルク表示の追加2
 

シルク表示の追加(ロゴ)

文字以外にもフットプリントでシルクのロゴを作成すれば、独自のロゴを入れることができます。

追加の仕方は取り付け穴のフットプリントを追加した手順と同様です。

今回は「Symbols」ライブラリにあるKiCadロゴを入れてみました。

 

自作のロゴを入れると、オリジナリティが感じられる基板になったりして楽しいので挑戦してみてください。

 

最終的に下記のようにしました。
シルクロゴの追加
 
プリント基板データの作成は次回で最後です。

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