現在進行中のZYNQ搭載ボードの基板設計に手こずっているため、気分転換も兼ねて別の基板を作ってみたくなりました。
ZYNQ搭載ボードで検討中のDC/DCコンバータの「EN5322」は今まで使用したことがなかったので、このEN5322を使った実験用電源基板を作ってみようと思います。
今回の目標地点
今回は基板設計データまで完成したら、ひとまず終わりとします。実際に実装基板まで作るかどうかは今のところ未定です。
(実際に実験してみたい気持ちもあるので、そのうち気が向けば作るかもしれません)
EN5322について
IntelのEnpirionシリーズというDC/DCコンバータで、DC/DCコンバータに必要なインダクタが内蔵されており、必要な周辺外付け部品が数個のコンデンサや抵抗だけで済むため、シンプルな回路にすることができそうです。メーカーURL:https://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/power/programmable/overview.html
また、EN5322は設定ピンによって8通りの出力電圧設定ができます
・3.3V
・2.5V
・1.8V
・1.5V
・1.25V
・1.2V
・0.8V
・任意の出力電圧(この場合は設定用の外部抵抗が必要)
回路構成はシンプルにできそうですが、通常のDC/DCコンバータと同様にスイッチングノイズや放熱には気を使う必要があるため、基板設計は結構大変かもしれません。
早速、仕様を考えます
電源仕様はZYNQ搭載ボードの電源回路をベースに考えます。- EN5322の入力電圧範囲は「2.4〜5.5V」ですので、電源基板の入力は5V(ACアダプターから給電)とする
- ・ZYNQに必要な電源は3.3V、1.8V、1.0V
・DDR3に必要な電源は1.5V、または 1.35V
・その他の周辺回路で1.2V電源も必要
ということで、出力電圧は 3.3V、1.8V、1.0V、1.5V、1.35V、1.2V の6系統出力とする - ZYNQでは各電源を決まった順番に立ち上げる必要(電源シーケンス)があるため、電源シーケンサーICを使用して、順番に立ち上がるようにする
- POK信号(パワーグッド信号)とLEDを使用して、正しく電源出力をしているか確認できるインジケータを設ける
- 電源スイッチと電源LEDを設ける
- 基板は2層または4層、100mm x 100mm以下でなるべく小さくなるようにする
ざっくりですが、上記のような仕様で作っていこうと思います。
次 > EN5322を使用した実験用電源基板の設計(2)〜EN5322周辺回路〜