KiCadで基板を作る

オープンソースの回路CAD「KiCad」を利用した回路設計や基板製作などを紹介します。


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iw回路設計
KiCadで回路設計や基板設計をしたりしています。 https://iw-circuitdesign.net

※この記事は過去の「DCジャック変換基板の作成記事」をKiCadのバージョン5.0向けに書き直した記事です。
過去のバージョン4.0での作成記事はこちらをご覧ください→  DCジャック変換基板の作成(14) 〜プリント基板データの作成(その7)〜

前回でフットプリントの配置と配線ができましたので、今回は基板上のシルク表示を調整していきます。

フットプリントを動かないようにロックする

いろいろとシルク表示などの微調整をしている際に、うっかり部品のフットプリントを動かしてしまうことがあったりします。

そうしたうっかりミスを少なくするために、フットプリントが動かないようにロックすることができます。

  1. まず、ロックしたいフットプリントをクリックして選択(フットプリントをハイライトされた状態にする)
  2. 右クリックメニューから「ロック中」>「ロック」を選択します

 kicad5_dcjack14_1

こうすることで、フットプリントをうっかり動かしてしまうことがなくなります。
(※厳密には動かすことはできるのですが、動かそうとすると確認ダイアログが出ます )

ロックを解除したい時は、

  • 右クリックメニューから「ロック中」>「ロック解除」を選択
で解除できます。

取り付け穴のシルクを非表示にする

3Dビューアで確認すると、取り付け穴のシルク「REF**」が表示されてしまっています。

これは特に基板に表示する必要がありませんので、非表示にしたいと思います。

  1. 「REF**」をクリックして選択(ハイライトされた状態にする)
  2. 右クリックメニューから「プロパティ」を選択します

kicad5_dcjack14_2

「フットプリントテキストのプロパティ」のウインドウが開きます。

  • ここで「非表示」を選択して「OK」をクリックします

これで、シルク表示はされなくなります。

(エディタ画面上には灰色で表示されていますが、3Dビューアで確認すると表示されなくなります)
kicad5_dcjack14_3

シルク表示の位置調整をする

部品番号など文字のシルク表示の位置調整をしたい場合は、

  • 動かしたいシルク表示上で「M」キーを押す
または
  • シルク表示をクリックして選択後、ドラッグする
と動かすことができます。

文字が基板外にはみ出ていたり、他のシルク表示と重なっている場合には見やすくなるように位置調整します。
 ・シルク位置の調整後
kicad5_dcjack14_4

シルク表示の調整をする際は

おもて面と裏面の導体層レイヤを非表示にしておくとシルク表示が見やすくなって作業がしやすいです。
kicad5_dcjack14_5

シルク表示の追加(文字)

基板上に名称など任意のシルク表示を追加したい場合があるかと思いますのでその方法を紹介します。

 

今回はおもて面にシルクを追加します。

  1. レイヤ表示でおもて面のシルク「F.SilkS」を選択
  2. 次に右側のツールアイコンから「導体層または図形層にテキストを追加」アイコンを選択した状態で追加したい箇所をクリック
  3. 「テキストのプロパティ」のウインドウのテキスト欄に追加したいテキストを入力
  4. 文字サイズ等を指定して「OK」をクリックします

 kicad5_dcjack14_6

基板上にシルク表示のテキストを追加することができます。
kicad5_dcjack14_7
 

シルク表示の追加(ロゴ)

文字以外にもフットプリントでシルクのロゴを作成すれば、独自のロゴを入れることができます。

追加の仕方は取り付け穴のフットプリントを追加した手順と同様です。

今回は「Symbol」ライブラリにあるKiCadロゴを入れてみました。

 

自作のロゴを入れると、オリジナリティが感じられる基板になったりして楽しいので挑戦してみてください。

 

最終的に下図のようにしました。
kicad5_dcjack14_8

 
プリント基板データの作成は次回で最後です。

次 > プリント基板データの作成(その8)
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