3.3V定電圧レギュレータ「NJM2884U1-33」の回路コンポーネントの自作方法を紹介します。
「NJM2884U1-33」は小型パッケージ・そこそこ大きな出力電流・入手性も悪くないため(※)、実験用基板や汎用基板などによく使っています。
※参考:秋月電子さんなどで購入できます(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-10673/)
そこで、今回は回路図作成で使用するためにNJM2884U1-33の回路コンポーネントを作ってみます。
プロジェクトマネージャ画面から起動
回路図エディタ上から起動
コンポーネントを自作する場合は、自作コンポーネント用のコンポーネントライブラリを作成しておいた方が管理しやすいと思います。
今回は「userlib」という自作コンポーネント用のライブラリを作成し、これを選択します。
※自作ライブラリの新規作成方法については下記記事で作成方法を紹介しています。(別ウインドウで開きます)
『KiCadでのコンポーネントライブラリ新規作成方法』
または
これで「userlib」ライブラリに今回作成したNJM2884U1-33のコンポーネントが保存されました。
コンポーネントの自作は面倒と思われがちですが、NJM2884くらいのものであれば慣れれば数分で作成できます。
一度作ってしまえば色々と使い回せるので、簡単なものを作ってコンポーネントの自作に慣れていくと良いかと思います。
NJM2884U1-33について
- 型番 : NJM2884U1-33
- メーカー : 新日本無線
- 出力電圧 : +3.3V
- 出力電流 : 最大500mA
- 入力電圧 : +10V(最大定格)
- 保護回路内蔵
- セラミックコンデンサ対応
- SOT-89パッケージ
「NJM2884U1-33」は小型パッケージ・そこそこ大きな出力電流・入手性も悪くないため(※)、実験用基板や汎用基板などによく使っています。
※参考:秋月電子さんなどで購入できます(http://akizukidenshi.com/catalog/g/gI-10673/)
KiCadのライブラリが無い
KiCadの標準で用意されているライブラリにはNJM2884U1-33が無いため、自作する必要があります。そこで、今回は回路図作成で使用するためにNJM2884U1-33の回路コンポーネントを作ってみます。
KiCad使用環境
OS : windows10 64bit(mac上でVirtualBoxを使用してWindows10を動かしています。)
KiCadバージョン : 4.0.6 (2017年9月8日時点の最新安定版は 4.0.7)コンポーネントライブラリエディタを起動
コンポーネントライブラリエディタの起動方法はいくつかあります。プロジェクトマネージャ画面から起動
- メニューから [ファイル] > [ツール] > [コンポーネントライブラリエディタを起動] を選択
回路図エディタ上から起動
- 上部のアイコンから 「コンポーネントライブラリ」アイコンをクリック
- メニューから [設定] > [コンポーネントライブラリ] を選択
作業ライブラリを選択
まずは作成したコンポーネントを保存するライブラリを選択します。- メニューから [ファイル] > [現在のライブラリ] を選択
コンポーネントを自作する場合は、自作コンポーネント用のコンポーネントライブラリを作成しておいた方が管理しやすいと思います。
今回は「userlib」という自作コンポーネント用のライブラリを作成し、これを選択します。
※自作ライブラリの新規作成方法については下記記事で作成方法を紹介しています。(別ウインドウで開きます)
『KiCadでのコンポーネントライブラリ新規作成方法』
新規コンポーネントを作成
- 「新規コンポーネントを作成」アイコンをクリックします。
- 作成するコンポーネント名を入力します。
- 今回は「NJM2884U1-33」としました。
各ピンを作成
- コンポーネントを新規作成したら、NJM2884U1-33のデータシートで各ピンの情報(ピン名称やピン番号など)を確認して、ピンを作成していきます。
- ピンのエレクトリックタイプは「パッシブ」にしています。
- 入出力のタイプを設定した方がERCでエラーを検出してくれますが、不必要なエラーが出ることもあるので、自分の場合は未接続時のみエラー検出をする「パッシブ」にしています。
ピンを配置する
ピンの配置は個人の好みで使いやすいように配置すれば良いと思いますが、今回は下図のように配置しました。作成したコンポーネントを保存
ピン作成と配置が完了して問題なければ、 コンポーネントを保存します。- 上部アイコンの「ディスクに現在のライブラリを保存」アイコンをクリック
または
- メニューから [ファイル] > [現在のライブラリを保存] を選択
これで「userlib」ライブラリに今回作成したNJM2884U1-33のコンポーネントが保存されました。
コンポーネントブラウザで確認
回路図エディタ上のコンポーネントブラウザで確認すると、userlibライブラリの中に「NJM2884U1-33」があるのを確認できます。回路コンポーネント作成完了!
これにて「NJM2884U1-33」の回路コンポーネント作成は完了となります。コンポーネントの自作は面倒と思われがちですが、NJM2884くらいのものであれば慣れれば数分で作成できます。
一度作ってしまえば色々と使い回せるので、簡単なものを作ってコンポーネントの自作に慣れていくと良いかと思います。